当時の私は仕事にも家庭にも漠然とした不満をかかえ
人生そのものにもある意味言いようのない重荷を背負っていると
感じている状況であった・・・
そんなある日、私の郵便受けに米国からと思われる、
1通のエアメールが送られてきた・・・
その時点では、この1通の何でもないような郵便が
後の自らの人生を180度変えてしまうことになろうとは
夢にも思わなかったが、差出人を見ると、これまた見覚えのない
会社名らしきものが記されていた。
その住所・名前に全く心当たりはなかったが、
どうやらアメリカからの手紙であったので、在米当時の
何らかの関係者かとも思い、恐る恐るではあったが開封してみたのだ・・・
するとどうだろう!
それは今までに見たこともないような内容のダイレクトメールであった・・・
私は一瞬息を呑み、そのノートのような綴じになっていた
手紙を一気に読み進めた・・・
その郵便はアメリカのとある無名の出版社からのものであり、
独自出版の書籍を紹介する内容であった・・・
だがこの出版社は極めて稀な書籍販売展開をしており、
米国内はもちろんのこと、世界中どこにも書店などに卸すことはせず、
すべて社内メーリングリストによるダイレクト広告通販展開のみの
販売形態をとっていたのだ・・・
手紙の中には、どうしてその会社が私の現住所を
知ることになったのかの理由も、また如何なる基準でDMの
送付先を選択しているのかも明記されていた・・・
更に、その送付先は日本などの民主国家のみならず、
共産圏までを対象にし、文字通り世界展開していることも記されていた
私が知る限りでは、このような書籍販売展開をしている
出版社はどこにも存在しない
よって購入者自らの意思でこの出版社の書籍を
購入することは不可能であり、不可能というよりも
書籍告知も一切行っていないところから、出版書籍の存在はおろか、
出版社自体を知る者も殆どいないということになる・・・
これほど極稀な販売展開をしている会社を、
私のようなタイプの人間が興味を持たないのはありえないともいえる・・・
私が何の躊躇もなく、その出版会社の手紙にあった、
いわばコンセプトブックをオーダーしたのは言うまでもないだろう
購入金額は当時の為替レートで5万円ほどであった
その後3週間ほどが過ぎただろうか?
私のもとに、待ちに待った本が郵送で届いたのは・・・
その時のエキサイティングな気持ちは今でも決して忘れることはない・・・
そして興奮さめやらぬ中で、ページをゆっくりとめくりながら読み始めた・・・
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